台湾の原住民文化 (6)
竹から生まれたという竹生伝説が紹介されています。 「卑南社 昔我等の此の土地には、阿眉が先に出来た。あるとき彼等は[竹の]杖を[土地に]突刺したが、この竹は段々大きくなつて、我等卑南人が出来たさうだ」 伝承の内容は続きますが、出生にかわわる部分は以上です。しかし、この資料の興味深い点は、「原語による」と銘打たれているとおり、各民族の言語によってそれぞれの神話・伝承が記されているところです。台湾原住民族は文字を持たない人々ですので、発音記号を用いて記述されています。単語が一ずつ「/」で区切られ、一語一語に日 ...
台湾の原住民文化 (5)
ピヌユマヤンの出生伝説 ピヌユマヤンは石から生まれたか、竹から生まれたかというその出生伝説に基づいて、石生地(ルバハン)-(知本社)ティポール、竹生地(ピヌユマヤン)- (プユマ)(卑南社)という2つの亜族に分かれます。「知本社口碑によれば『太古(プユマ)の海岸に潮の泡があり、それから塵芥の如きものを生じ、更にこれが石となり、石が割れて人間の形をしたものが出てきた』」「卑南社の由来については次の口碑が伝えられてえる。『太古二ニューと云う女神が海から出てきて、アロウノと云う茅草を折って枝とし、それをピヌユマ ...
台湾の原住民文化 (4)
ピヌユマヤン このピヌユマヤンという呼称は、台湾原住民族のことをご存じの方でもあまり見かけたことがないかも知れません。この民族は、一般的にはプユマと呼ばれることが多いのです。これは、日本時代の調査に起源を発すると言われます。この民族は「通常八社蕃、卑南蕃或はプユマ族の名によって知られる」、「『八社蕃』とは・・・単に蕃社の数に基づく名称に過ぎず『卑南蕃』または『プユマ族』はその一蕃社なる卑南社(プユマ)の名のみを想起せしめる。卑南社は彼等の間で最も勢力ある蕃社であるが、特に代表的なものではなく・・・これも好 ...
台湾の原住民文化 (3)
台湾原住民族を構成する民族 原住民族は、言語や文化の異なる複数の民族から構成されており、現在、行政院原住民族委員会によって、次の14民族が認定されています。 ①アミ・アミスAmis(阿美族) ②パイワンPaiwan(排湾族) ③タイヤルAtyal(泰雅族) ④ブヌンBunun(布農族) ⑤ピヌユマヤンPinuyumayan(卑南族) ⑥ルカイRukai (魯凱族) ⑦ツォウTsou(卲族) ⑧サイシャットSaisiyat(賽夏族) ⑨ヤミYami(雅美族) ⑩クバランKavalan(噶瑪蘭族) ⑪タロコT ...
台湾の原住民文化 (2)
日本の調査に残る原住民族の習慣・風俗 日本は、その植民地統治を行なっていた時代、原住民族の習慣・風俗の調査を丁寧に行なっていました。それらの報告書の一部をアジ歴でも見ることができます。もちろん、明治28年(1895年)に領有した台湾に関しても様々な調査を行いました。それらは統治を円滑に行なうためになされたものもありますが、高度な学術的成果も含まれています。そして、その中にある台湾原住民族に関する調査報告書は、現在の文化復興の動きの中でも、古い習慣を記録した資料として重宝されていますので、その一部をご紹介し ...
台湾の原住民文化 (1)
台湾原住民族について 現在、台湾に住んでいる人々は、ホーロー(福佬)・客家・原住民族・外省人(戦後中国国民党とともに台湾に渡ってきた人々)の4つに分類されると言われています。これらのうち、原住民族は、ホーロー・客家が台湾に移住してくる以前から台湾に住んでいる、オーストロネシア語族(南島語族)に属する諸民族の総称です。台湾総人口の約2%を占めています。なお、漢語の「先」という言葉に「既になくなってしまった」という意味が含まれるため、台湾では「先住民」と呼ばれることはありません。 現在の台湾では、普通に原住民 ...
花連の観光スポット (15)
花蓮の「夜市」へ さて、別れを惜しみつつ太魯閣国家公園を後にして、今夜の宿がある花蓮市へ向かうことにします。燕子口(イェンツーコー)から、タクシーを拾った新城駅へ向かうバスがあったのでそれに乗り、預けていた荷物をピックアップした後、電車で花蓮駅へ向かいます。 運賃:24元 所要時間:20分程。そして花蓮駅に到着! 【東大門夜市】へ 2015年オープンのようで、なるほどとっても新しく整備がしっかりされていました。 感動したのは、ゴミ箱がちゃんと置いてあること!等間隔に設置されており、しっかりスタッフの方が管 ...
花連の観光スポット (14)
燕子口(イェンツーコー) 砂卡礑(シャカーダン)歩道からバスで移動し(渋滞がなければ所要時間は10分程です。一人当たり27元)、燕子口(イェンツーコー)へ。太魯閣国家公園の中でも一番有名な場所ではないでしょう。バス停を降りた瞬間に、大迫力の渓谷が広がっています。 大理石の岩肌に何本も線が入っていて、これだけの岩が削られてこの渓谷になるまで、どれだけの時間がかかったのだろうかと考えるほど気が遠くなり、大自然の壮大さに、言葉を失って景色を見つめるだけになってしまいます。 「燕子口(イェンツーコー)」という名前 ...
花連の観光スポット (13)
≪砂卡礑(シャカーダン)歩道≫ 観光センターから約1キロ、徒歩で行くと30分程で行けます。 まずはトンネルの中を進みます。 トンネルを抜けると、山の中に。 さほど高低差もなくそんなにしんどい道のりではありません。道もある程度整備されており(途中、岩を直接 登らないといけないような箇所もあります)、スニーカーであれば問題ありません。このように公園の中に入ってしまうと、自動販売機などありませんので、水分は必ず事前にご用意いただくことをオススメします。 30分程歩くと、大きな白い橋が見えてきます。次の目的地に向 ...
花連の観光スポット (12)
太魯閣国家公園 いきなり広がる大自然!すぐにでも観光に繰り出す前に昼食です。入口に入ってすぐ、観光センターがあり、そこで昼食をとることができます。いくつかセットメニューがあり、豚の角煮セットが、280元です。 観光センターで園内パンフレットもらいます。 太魯閣国家公園は、いくつかのエリアに分かれており、それぞれに見所があります。時間も限られていたので、今回は比較的行きやすく、有名な、≪砂卡礑(シャカーダン)歩道≫ と、≪燕子口(イェンツーコー)≫ に行ってみます。
花連の観光スポット (11)
太魯閣国家公園を廻る 新城駅(別名:太魯閣駅)に到着後、まず驚いたのがタクシーの客引きが全然いません。太魯閣国家公園は、有名な観光地なので、てっきり駅を降りた瞬間に客引きがすごいのだろうなと想像しますが、まったくいません。 新城駅(別名:太魯閣駅)は、天井が高いせいかとっても広々と感じ、スタイリッシュな駅です。 いざ太魯閣へ! バスは、40分ごとの運行で時間が合わず。 初乗り料金は台北より高く、100元でした。新城駅から太魯閣までは約10分、タクシー代金は180元。太魯閣国家公園に行きたいと伝えると、タク ...
花連の観光スポット (10)
台北からのアクセス方法 台北から花蓮に向かう場合は、鉄道か飛行機を利用するのが一般的です。飛行機を使ったほうがもちろん早いのですが、ここは先ほど書いたように、窓からの風景がとても素晴らしいので、鉄道をぜひオススメです。切符の買い方は、下記3通りあります。 ① 駅の自動券売機で購入する 乗車日の当日限定となりますが、台北駅に行くと、こんな自動切符売り場があります。 券売機 こちらで乗車したい列車を選んで、座席指定など進めていきます。 ※台北駅では座席指定もこちらの券売機でできましたが、小さな駅だと座席指定が ...
花連の観光スポット (9)
【太魯閣(タロコ)国家公園】&【花蓮】見どころを. 「花蓮」という場所があって、何やら自然がいっぱいの素晴らしい場所らしい 台北に行く機会はあっても、花蓮までは少し距離があることや、実際に何があるのかよく分からないというところで戸惑ってしまい、実行に移せずいるのが一般的です。「とにかく絶景!」と景勝地として知られている「太魯閣国家公園」へ 1.花蓮と太魯閣国家公園が「一生に一度は訪れたい」 花蓮は、台湾東部最大の都市とされており、大理石の世界的産地としても有名です。そしてとにかく自然がいっぱいです。海と山 ...
客家料理 (17)
大陸に起源をもつ人々が台湾へ 客家人と呼ばれる人々についても、簡単に紹介します。前述のように、はるか昔は大陸華北地方をルーツに持つ人々で、その後広東省や広西省などへと南下し、やがてアジア各地へ離散していきました。その一部の人々が台湾に辿り着き、北部では主に桃園県や新竹県、苗栗県、南部では高雄などに住むようになりました。客家人は大陸をルーツとして、現在も客家語を話すなど独自の文化を継承しています。移民という立場であった彼らは、台湾で生活する上でさまざまな困難を乗り越えてきたそうです。より環境の厳しい山岳地帯 ...
客家料理 (16)
上杭魚白(揚げはんぺん) 中国語で「閩西菜」(ミンシーツァイ Mǐnxī cài、客家語 メンシーツォイ)。福建省西部の竜岩周辺の地域で食べられている郷土料理。特に汀州はさまざまな料理があり、多くの調理人を輩出していることで著名。閩南地方の漳州市に属す華安県や南靖県でも閩西料理の系統が食べられている。山の幸を使った素朴な料理であるが、福州料理や閩南料理の影響を受けた料理があり、寧明県と清流県にはソウギョの刺身があるなど、他の地域の客家料理と異なる点もある。福建料理の一種と扱われることもある。味付けは、東江 ...