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客家文化を体感|台湾で楽しむ擂茶作り体験

仙人粄擂茶
伝統と健康を味わう汁粉状のお茶体験

台湾を旅する楽しみって、何といっても美味しいご飯と、その土地ならではの文化との出会い。そんな中で最近じわじわ注目を集めてるのが「仙人粄擂茶(せんにんばんれいちゃ)」っていう、ちょっと変わった飲み物。初めて飲んだとき、「え、これ本当にお茶なの!?」って衝撃だったんだけど、炒り米と胡麻の香ばしさ、ほんのり甘い風味が絶妙で、なんともホッとする味なんです。

すり鉢で素材をゴリゴリ潰して、そこに熱々の緑茶を注いで作るんだけど、この作業がまた楽しいんですよ。ひと手間あるぶん、より一層味わい深く感じるんです。今回はそんな擂茶の魅力を、実体験を交えてたっぷり紹介します。

擂茶とは何か?台湾に伝わる伝統飲料の魅力

擂茶は「すり潰すお茶」という意味の健康飲料

「擂茶(れいちゃ)」って、漢字からしてちょっと難しそうな名前だけど、実は意味はすごくシンプル。「擂る=すり潰す」「茶=お茶」、つまり“すり潰した素材でつくるお茶”ってこと。炒り米や胡麻、ナッツ、砂糖なんかを擂り鉢でごりごり潰して、熱い緑茶を注いでまぜまぜ。粒が残るくらいの粗さだと、ザクザクした食感も楽しめて、まるでお茶なのに軽食感覚で満たされる感じ。

初めて口にしたときは、「なんか…おばあちゃんの家の台所を思い出す味だな」って、妙に懐かしい気持ちになったのを覚えてます。

台湾では日常茶飯の一部として根づく

擂茶って、観光客向けの珍しい飲み物ってわけじゃなくて、台湾の山間部や客家(ハッカ)文化の強い地域では、昔から家族で飲まれてきた生活の一部。農作業のあとにホッとひと息つくために飲んだり、朝ごはん代わりにサッと飲んだり。

実際に新竹の客家村を訪れたとき、おばあちゃんがすり鉢で擂茶を作りながら、「これは昔から元気のもとなんだよ」ってニコッと話してくれたのが、なんだか胸にじんときたんですよね。

甘さ・香ばしさ・健康効果の三拍子が魅力

擂茶の魅力って、一言で言うと「ほっとする優しさ」。炒り米の香ばしさ、胡麻のコク、ナッツのうまみ、それにほんのり加わる砂糖の甘さが、すごくバランスよくて、デザートみたいなのに罪悪感ゼロ。しかも全部自然素材だから、体に変な負担がないっていう安心感もあって、「これは毎日飲みたい!」って本気で思ったほど。

台湾旅行中に擂茶を楽しめるおすすめスポット

客家文化館や農村体験施設での手作り体験

擂茶の醍醐味は、ただ飲むだけじゃないんです。自分ですり鉢を使って、素材を擂るところから体験できるのが最高に楽しい! 苗栗県の「南庄老街」とか新竹の「北埔老街」では、観光客向けに体験教室があって、自分で炒り米やナッツをゴリゴリ。これが意外と力いるけど、そのぶん愛着も湧くんです。

私も初めて擂ったとき、「うわ、香りが一気に立った!」ってちょっと感動して、ひたすら擂るのに夢中になっちゃいました(笑)。旅の思い出としても、かなりインパクト強め!

台北や高雄でも楽しめるカフェスタイルの擂茶

最近では台北や高雄なんかの都市部でも、擂茶を出してるおしゃれカフェが増えてるんですよ。たとえば、台北の小さな路地裏にあるカフェで、抹茶ラテ風の擂茶を飲んだときは、「伝統なのにこんなモダンな味になるの!?」ってびっくり。黒糖タピオカ入りなんていう、若者向けのアレンジも進化してて、観光中の休憩にもぴったり。

あのほっとする味に、スタイリッシュな空間っていうギャップが、なんか癖になるんですよね。

コンビニやスーパーでも買えるインスタント擂茶

時間がなくて現地で体験できなかったって人も大丈夫。台湾のスーパーやコンビニでは、擂茶のインスタントパウダーがけっこう手軽に手に入ります。小袋入りでお湯を注ぐだけなのに、びっくりするくらい本格的な味。

私は帰国前にいくつかまとめ買いして、家で朝食代わりに飲んでます。黒豆風味とか抹茶入りとかバリエーションも豊富だから、飽きないのがうれしい。お土産にも超おすすめです!

擂茶の健康効果と美容へのアプローチ

食物繊維とビタミン豊富で腸活にも最適

擂茶って美味しいだけじゃなくて、体にもめちゃくちゃやさしい。胡麻とか豆類、炒り米って、食物繊維がたっぷりで、腸の動きもサポートしてくれるんです。実際、台湾滞在中に便通が良くなって、「あれ、これ擂茶のおかげじゃない?」って思ったくらい。

胡麻に含まれるセサミンとかも、美容にいいって言われてて、飲むだけでちょっと肌の調子が良くなった気がする…(信じたい!)

血糖値を穏やかに保ち、ダイエットにも効果的

擂茶って、甘さはあるけど血糖値が急に上がらないから、おやつ代わりにもぴったり。菓子パンとかスナック食べるより断然こっちの方がいいし、腹持ちもばっちり。私はダイエット中に間食代わりに飲んでて、「これなら罪悪感ゼロだわ」ってなってました。

砂糖の量も自分で調整できるから、糖質制限してる人にもありがたい飲み物だと思う。

精神を安定させるリラックス効果も期待

緑茶に含まれるテアニンやカテキンには、リラックス作用があるって言われてて、実際飲むと心がスーッと落ち着く感じがするんですよね。旅の疲れがじんわり抜けていく感じというか…。

ホテルの部屋で一杯飲みながら、今日の旅の思い出を振り返る時間なんかは、本当に至福のひとときでした。

まとめ
台湾で味わうべき伝統の一杯「仙人粄擂茶」

仙人粄擂茶は、ただの飲み物じゃない。香ばしさと優しさ、手間の中にあるあたたかさ、そして何より、台湾の人たちの生活と想いがぎゅっと詰まった一杯。炒り米や胡麻を丁寧に擂り潰し、緑茶で仕上げるこの汁粉のような飲み物は、まさに「飲む栄養食」であり、旅の記憶を彩る特別な存在です。

台湾に行ったら、ぜひ現地でその手間ひまを体感してみてください。ただ飲むだけじゃもったいない。その一杯には、心をほぐす力があります。

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